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2005年9月14日 (水)

澤野履物店とアトリエ澤野

昨年の夏、急に下駄が欲しくなった。
「そうや、澤野さんとこで買おう」となる。

事前に連絡を入れたうえで、友人と連れ立って、通天閣界隈まで出向く。

  「澤野さんお久しぶりです。下駄売ってください。」

  「ほんまに下駄が要るんか?俺、履物よう判らんからオヤジにきいて。」

てなこといいながら、澤野さんのお父さんに選んでもらった。

sawano_geta「お兄さんは、まだ若いから(いえ、若くはありません...)、
 濃紺の鼻緒のほうがいいな。でも、下駄なんて履くことあるの?」
「下駄買うのは久しぶりです。なんか急に足の親指と人指し指の
 間にキュッとした感じを味わいたなりまして...」
「ああ、そうか。」

いい感じのお父さんである。ここで買って正解だ。

sawano_back
裏を見ると鼻緒の結び目のフタの部分(なんという名称なんだろう)に
『さわの』の文字がある。思わずにやり。


勘定しながら、ふと店内を見ると、レコードやら、CDやらが....

  「澤野さん、ここで仕事してはるの?」

  「そうや、店番するときはこっちでも仕事しとるんや。」

  「履物屋か何か判らへんやないですか」

こんな雰囲気の中から、ジャズ・ファンを唸らす『Atelier SAWANO』の
諸作が生み出されているなんて、誰も思わないだろうなぁ。

澤野さんといえば、以前に大爆笑した話がある。
数年前、JAZZ輸入盤に関する本の巻頭グラビアに澤野さんが登場した。
そこに、Art PepperのDiscoveryのSPアルバムらしきものが写っていた。
確かに、Discoveryには Art Pepper 4tet の SPが4枚ある。
後に10inchでリリース。またEPでも一部の曲がリリースされている。
しかし、SPアルバムの存在は見たことも聞いたこともない。
そこで、会ったときに

  「澤野さん、DiscoveryのArt PepperにはSPアルバムもあったんや?」
  
  「がははは、そんなもん有るわけないやろ。
   きれいな状態のSPが揃いで手に入ったんで、特注でアルバムカバー
   を作ったんや。
   なんや知らんが、東京の方で一部のコレクターが血眼で探しとるらしい。
   がんばってねぇ ちゅうとこやな。」

  「だははは。澤野さんも罪な人やで。
   巻頭グラビアに写るようにしたんは、確信犯やろ」

  「知らん知らん。わしゃ何も知らんて。」

その東京の方の人、まだ探してるんやろか......

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