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2005年10月21日 (金)

「談志 VS 文珍 ふたり会」 @ NGK

昨日は、「談志 VS 文珍 ふたり会」を聴きにNGKへ行ってきた。

演目は次のとおり。

 桂文華   「あみだ池」
 桂文珍   「胴乱の幸助」
  中入り
 桂文珍   「老楽風呂」(創作)
 立川談志  「子別れ」

久しぶりの”生”落語であった。

まずは文華。
この人のことあまりよく知らなかったので調べてみた。
五代目文枝師匠のお弟子さんで、最近勢いのある中堅のようだ。
「あみだ池」を演ったのだが、後の師匠達を気にしてか、少し固い感じであった。

次は文珍。
今回チケットを取ってくれた、吉本興業社員の知人が以前、
 「今、文珍師匠がエエですよ。バツグンですわ。」
と言っていたので楽しみにしていた。
中入りを挟んで二題。
「胴乱の幸助」では、ケンカ仲裁を唯一の生きがいとする世間知らずの『割り木屋=燃料屋』の
主人幸助を上手く演じる。とにかく笑いっぱなし。
浄瑠璃の稽古屋の場面では、「お半長」を一節...なかなかのものである。
創作の「老楽風呂」でも終始笑わされた。
生の文珍は初めてだったが、思っていた以上の良さに大満足であった。

おしまいは家元談志。
ここに書けない、きつい&イタイまくらで始まる。
声もあまり出ておらず、顔色もすぐれない。
「大丈夫か??」と考えていたら、
 「今日は”子別れ”をやろうと思う。嫌いなので初めて..いや、2回目だ。
  この”子別れ”は上中下とあって、通して演ると長いんだ..........」
と言いながら、上と中のスジを時に本息でまた時に解説口調で話はじめた。
時々入る本息では、さすが!と思わせる。
 「せっかくなんでダイジェストでやってんだが、気を入れたり抜いたり、なかなか
  難しいんだぜ、これが..下はちゃんと演る..」
と言いながら下に入る。

このお題では珍しいサラッとした展開(「亀」が大金を持っている訳を話すくだりを
ビックリするくらいあっさりと流す)、また「亀」の演じ方(こまっしゃくれた感じが
サラッとした展開にしっくりくる)に談志の本領があった。
それでもやはり人情話。
こまっしゃくれた亀が、別れた父ちゃんに小遣いもらって、
 「オレ青エンピツ買うよ。
  青エンピツがあれば海が描けるんだ。
  青エンピツがあれば空が描けるんだ。
  オレ、絵を描くのが好きなんだ。」
なんて、思わずグッときましたね。
まったく、談志らしい。

最初の心配なんか吹き飛び、グッと引き込まれ気持ちが入ったままオチを迎えた。
3年前に聴いた「黄金餅」とは雲泥の差。
正直、談志を見直した。

オチの後、そのまま喋りつづけ、
 「これは円楽向けのネタなんだな...普通はこんな感じだ...」
と言いながら、母親が大金を持っている訳を言わない亀に向かってゲンノウをもって
泣きながら叱り嘆くくだりを、通常のパターンである感情をしっかり込めた表現で
演じる。これもまた見事。

この人は、シャイでヒネクレ者であまのじゃくなんだとつくづく思う。

最期に文珍が舞台にあがり二人ではなしをしたのだが、ここで文珍が
 「大阪のお客さんは幸せでっせ。談志師匠ならではの”子別れ”を聴けて...
  9月に東京で二人会をやったときは、談志師匠”居残り佐平次”を演ったん
  ですけど、スジをぶつ切りにして、前後させて演ったもんだから、ムチャクチャ
  でした。話を聴いてお客さんが頭で再構築して..しかも笑わなあかんし...」

家元、そんなにひねらんでもエエやないですか...そんなに新しいことばかり
追いかけんでも....

でも、死ぬまでひねり続けるんだろうな...
ほんでもって、これが談志に対し好き嫌いがはっきり別れるところなんだろう。

しかしスジを切って前後させるなんて、「パルプ・フィクション」じゃないんだから...
でも聴いてみたかった。

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コメント

わたしも文珍さんサイコー!!!って思いましたです。また花月に行きたくなりました♪♪

投稿: まっきぃ | 2005年10月25日 (火) 16時42分

追伸:ありがとうございます。レオンラッセル情報☆

投稿: まっきぃ | 2005年10月25日 (火) 16時43分

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